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この写真にぐっとくるのは、誰かの存在が写っているから

お世話になっている先輩がくれたスノードーム、ずっと仲のいい友だちがくれたお香、お父さんお母さんからの贈り物、師匠がくれた入浴剤、兄のモノクロフィルム そして自分のお気に入りの小説、わたしがプレゼントして空になった香水、どうしても欲しくて無理して買ったニット帽 どれもこれもたいせつで宝物で、もの以上に価値のある物たち

今まで、変わっていくこととかものとか、無くなっていくもの、そういうものばかりが目について、その度にセンチメンタルになって、でもよく考えたらわたしも変わってる 聴く音楽も、すきな食べものも、着る服も変わって昔気に入ってた服はもう売ったり捨てたりした 友だちが増えたけど、会わなくなった人もいる ビールは苦手だった、でもいまはすき!何かを手放し、そして得る ただただそれを繰り返して私自身が縁取られ、忘れて、また変わる そしてあの頃を思い出せるように、撮っているのかもしれない 

ちゃんと思い出せなくなりますように、それはきっと、つよく覚えていることとおなじだ

親の存在、あまりにも大きすぎるな

ああわたしこの人たちに育ててもらったんだなって今になってやっと実感する

母からは感受性とか心の豊かさを保つ方法を学んだと思うし、

父からは(いろいろウザいとかも思ったけど)器の大きさに救われたことがたくさんあるんだと思う

頑張ろう、ちゃんと返していけるように

わたしは憧れの人の小説の表紙に、わたしの写真がいることが夢だよ

いつか絶対、写真をさせてくれてありがとうって言う

あと、ふたりがいなくなったらわたしはちゃんとたくさん悲しんでたくさん泣くと思います

 

いってきます

誰も傷つけない写真が撮りたい。

でもそれはきっとむずかしくて不可能に近い事のような気がするから

自分自身に響くものをつくろうと思った。

 

わたしにとって写真は愛です。ラブです。

 

どうかあなたが

理不尽に傷つけられたり、

孤独に過ごす夜ができるだけありませんように。

愛し愛されて

風通しの良い日々が過ごせますように。

 

ほんのわずかでも、

祈ることしか出来なくても、

わたしはわたしのすべてを写真に託します。

 

撮ることしかできないから。

でも、撮ることならできる。

 

写真が撮れてうれしい。

映るもの全てが愛しくてたまらない。

 

このきもちを、あなたにも伝えたい。

いいことも悪いことも、まとめて抱きしめます。

 

お父さんお母さんへ

 

写真をさせてくれてありがとう。

 

 

 

 

彼が撮ることをやめたいと言った。

ずっと思いながらずっと悩んでいたそうだ。

わたしが離れていくんじゃないか、

自分には何も残らないからと、

そう言っていた。

そうじゃないのに、

そんなわけないのに、

そんな事を言ってしまうほど

彼は思い詰めてしまっていて、

それが悲しくて悲しくて

どうしようもなくて。

 

どうか彼が

自分には何もない、なんて

悩んで眠る夜がありませんように。

 

帰ってきたとき、

外から見えるこの部屋が

明るく照らされていますように。

 

わたしが隣にいる日々が続きますように。

 

ふたりで頑張る、という考えが

当たり前になりますように。

 

ふたりで健全に、豊かに、軽やかに。

 

そうやって生きていけますように。